中国の男性同性愛概観

龍陽君

分桃、断袖を紹介したので、もうひとつ、龍陽についても触れておきたい。

紀元前4世紀ごろ、魏の国に龍陽君(りゅうようくん)という美男子がいた。

魏王は龍陽君を寵愛していた。

ある日、魏王と龍陽君はともに釣りに出かけた。

龍陽君はたてつづけに十匹ほどの魚を釣り上げたところで突然泣き出したのである。

魏王がなぜ泣くのかと訊ねると龍陽君は次のように答えた。

私は最初の一匹を釣り上げた時にとても嬉しゅう感じました。

ところが後になってますます大きな魚がかかるのです。

気付けば私は最初に釣り上げた小さな魚をもう捨てようとしております。

今は私のような醜い者が王の傍にお仕えすることを許され、また高い身分をいただいておりますから、宮中の人は私を敬しております。しかし広いこの世には美しい人は大勢いることでしょう。

私ごときが王の寵愛を賜ることができると知れれば、きっと多くの美女が王のもとにはせ参じることでしょう。

そうなればこの私も先に釣り上げた小さな魚と同じようものです。

きっと私も捨てられるでしょう。どうして泣かずにおられましょうか。

この話を聞いた魏王は美人を宮中に差し出そうとする者は一族皆殺しの刑に処すとの触れを出した。

魏王からこのように愛された龍陽君の名にちなんで、龍陽あるいは龍陽の癖といえば男同を指すことばとなっている。

Posted by YangShiCui

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