14歳未満による凶悪事件

不完全な制度

若年者を処罰しないという規定は、若年者は性格の矯正が可能であり、更生の機会がありうるからだと説明されることが多い。

しかし中高年でも環境次第では矯正が可能であり更生の機会もありうる。

例えば成人になってから犯罪を犯した場合でも、実家が非常に裕福で、環境の良い海外の大学にでも留学すれば更生すると言われたら、その可能性がゼロとは言い切れない。

つまり性格の矯正が可能であり、更生の機会がありうるというのは、後から付けた説明であって、本当の理由ではないのだ。

このことは、14歳を境に性格の矯正や更生の可能性が急に変化するはずがないことからも明らかである。

刑法の背景には犯罪者に対する復讐心がある。そして通常は若年者に対しては復讐心が薄らぐ。若年者を処罰しないというルールは、この一般的な傾向を反映しているに過ぎないのだ。

若年者は成人よりも性格の矯正が容易であるというのは、検証されていない都市伝説に過ぎない。

むしろ年少であるにも関わらず凶悪犯罪を行う輩の性格矯正は、成人の軽犯罪者の矯正よりも困難かもしれないのだ。

殺人や強姦を行う犯人は、通常人とは違う人格の持ち主だという説もある。

こういう犯罪者を確実に矯正する方法が無い限り、矯正可能だから処罰しないという妄言は、社会を危険に晒す結果にしかならない。

付記

文中の法律に関する記述は、2018年7月現在の情報である。法律は改正・変更されることがあることにご注意いただきたい。

Posted by 編集長

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