イスラム諸国での報道
カタールのテレビ局・アルジャジーラは英語とアラビア語で24時間の衛星放送を行っている。
そのアルジャジーラは新疆の事情を放映している。以下がその一例だ。英語だが短い動画なので、ざっとご覧いただきたい。
この番組は中国のテレビ放送を背景にしつつ、新疆での暴動を伝えてはいるが、中国政府を非難する論調は非常に弱い。
異教徒に支配されるイスラム教徒
新疆はもともとイスラム文化の地域である。中国共産党政権が新疆を支配しているのは、清の時代からの既成事実を承継しているからだ。
イスラム教徒から見れば、新疆は「異教徒」がイスラム教徒を支配し、しかもイスラム文化を破壊している地域ということになる。
しかしアルジャジーラの放送を聞いていると、中国政府を強く非難する論調ではない。
今後どう変化するかは予断を許さないが、イスラム諸国では中国共産党政権がイスラム教徒の敵であるとは認識されていないようだ。
中国政府は「何か」をしている
一方、中国政府は新疆の問題を取り上げるメディアを扇動者と呼んで圧力をかけている。
中国政府が海外の潜在的なウイグル人支持者に対して硬軟取り混ぜた何らかの工作を行っていることは間違いない。
本来なら異教徒に迫害されているイスラム教徒との連帯を表明すべき人たちが、意外にも沈黙を守っているのは偶然ではなかろう。
しかし最近のウイグル人に対する政策はレッドラインを超えていると言うべきだ。
強制収容、文化破壊、さらには臓器売買疑惑までが指摘されている。
この情報がイスラム圏に広がれば、新疆がジハードの戦場と化す可能性もゼロではないだろう。