動物の不思議な行動
いつも目にしている身近な動物が突然奇妙な行動をとることがある。
今回は日本でも中国でもよく見かけるカエルが示した不気味な行動、思いがけない行動を紹介しよう。
1977年:広東省
1977年の広東の市街地では、春から夏にかけて雨が少なく、非常に乾燥していたそうだ。
9月に入ってからようやくまとまった雨が降り、現地の人たちは「欣喜雀躍」したと言われている。
雨があがると、街中の側溝に大量のアオガエルが出現した。
あまりにも数が多く、鳴き声がうるさいくらいだったという。
大量発生そのものが不思議な現象であったが、さらに不思議なのはアオガエルが共食いをしていた点だ。
アオガエルは互いに攻撃し合い、大きな球体のような塊を作っていた。
そして側溝の付近にはカエルの体液が流れ、引きちぎられた脚が散在していたそうだ。
1979年:貴州省
大量発生したカエルの共食い現象は、貴州省の都溪林場でも観察されたことがある。
都溪林場は空中怪車事件で有名な森林地帯であるが、水田もあるようだ。
1979年、都溪林場のある水田が数万のカエルで埋め尽くされた。
うるさいくらいの鳴き声。そしてカエルたちは、やはり共食いをしていたそうだ。
なぜ大量発生したカエルは共食いをしていたのか?
ある専門家はメスの奪い合いが原因ではないかと言っている。
また別の人は気候変動の予兆ではないかと言っている。
しかし本当の原因が何か、いまだに判明していない。
茹でガエル実験
日本には「茹でガエル」という言葉がある。
それは次のような意味だ。
2匹のカエルを用意し、一方は熱湯に入れ、もう一方は水に入れて徐々に熱する。
熱湯に入れたカエルはすぐに飛び跳ねて脱出するが、徐々に茹でられたカエルはそのまま茹でられて死亡する。
人間にも同じことが言える。
環境が徐々に変化しているとき、その結果が致命的であっても人々はその環境の変化に対処することができず、茹でガエルのように悲劇的な結末を迎える。
例えば出版業界やCDの製造販売などがこの例に当てはまるだろう。
中国にも茹でガエルに相当する温水煮青蛙という言葉がある。
ある中国人がこの言葉の真実性を確かめるために茹でガエル実験を行った。
冷水に入れたアオガエルを徐々に熱した結果、カエルは飛び跳ねて鍋の外に逃げ出したそうだ。
茹でガエルがそのまま死亡するというのは都市伝説だったのだ。
出版業界も完全に滅び去ると決まったわけではないようだ。