中国の大人の出会いはどうなってるの?

結婚圧力

最近の日本では未婚の男女は珍しくない。

しかし中国では未婚の男女は周囲が放っておかない。親戚や友人が結婚相手を紹介しようとすることが多い。

さらに両親は積極的に子供の結婚相手を探そうとする。

つまり中国では本人だけではなく周囲の人たちによる婚活が盛んなのだ。

相親角

古くからある婚活の場として相親角[xiāng qīn jiǎo]という一角がある。

相親角は多くの場合に街の中心部にある公園内に存在する。

そこでは独身男女の親が自分の子のデータをA4くらいの紙に書いて貼りだしている。

地域によっては張り出しが禁止されているため、最近では持参した傘に紙を貼って路上に並べる方式も見られる。

紹介文の書式は自由だが、通常は年齢、性別、職業、年収などが書いてある。

また居住地を記している例も少なくない。もちろん郊外よりも市街地に住んでいるほうが条件がよいとみなされている。

インターネットが普及する以前は相親角は結婚相手を探す重要な場であった。

長い歴史があるので、今でも我が子の結婚相手を探す親は相親角にやって来る。

そういう人たちを目当てにした結婚仲介業者(個人レベルも含めて)も相親角で待ち構えている。

そうした仲介業者の話によると、特に女性の場合は条件が良すぎると相手が見つからないそうだ。

中国には高学歴の女性が多い

若い世代の男性にとっては、学業以外にいくらでも面白い活動があるが、女性は学業に専念するケースが多いので、学業成績を比較すると女性のほうが優秀という結果になり、女性の博士なども非常に多いのだ。

女性の博士はそれなりの高給取りであることが多い。またそれなりに裕福な家庭に生まれている人が多い。

しかし中国人男性からすると、そのような女性は結婚相手にはふさわしくないようだ。

自分よりも給料が多く学歴も高いとなると、男性の方が躊躇するのである。

高学歴はマイナス

かなりの美人で留学経験もある女性が自分自身の婚活を公開して話題になったことがある。

彼女は海外で修士の学位を取得している。

学業に時間を割いたので婚活開始の時点で30歳を超えていた。

実際に婚活をしてみると女性の高学歴は婚活には不利だと悟るのである。

中国は男余り社会であることは統計上明らかだ。

それにもかかわらず高学歴女子は結婚の対象から除外されているのだ。

出会い系サイト

最近の中国では結婚相手とのマッチングサイトが広く利用されている。

しかしネット上のデータだけから相手を選ぶとなると、人間的な側面を知ることはできない。

結局、年収や職業などのデータが重要となる。

そのため好条件の虚偽記載をして登録すると申し込みが集まりやすい。

だからマッチングサイトは詐欺師のターゲットになっている。

例えばデートの約束をして「ぼったくり」の店に誘い込むのはよくある手口である。

支払いをする男性側がターゲットになるのが一般的だ。

さらに金融商品などを買わせる目的で登録している人物(犯罪集団の一味)も少なくないようだ。

結婚すると見せかけて親密になり、絶対に儲からない金融商品などを購入させるのである。

マッチングサイトには年収などの個人情報を登録するので、詐欺師にしてみればカモを探す格好の狩場になっているのだ。

大人の出会いは不純

そもそもある程度の年齢になってから見知らぬ異性と知り合うとなると、人間的な感情以前に客観的な「数字」による選別が先行することになる。

この結果、条件に恵まれない人たちは人柄をアピールする機会すら手にすることができない。

しかし「数字」によって相手を選ぶような人は詐欺師の餌食になりやすい。

まず相手の人柄を知ることから始まる出会いがなければ、ハッピーエンドは夢のまた夢なのではなかろうか?