中国史ミステリー:毛沢東暗殺未遂と林彪事件の謎

ソ連のスパイ説

林彪は後継者に指名されていたが、林彪事件発生の時点では毛沢東と林彪の関係は悪化していたと言われている。

毛沢東と林彪の関係に亀裂が生じた理由として、実は林彪はソ連のスパイだったからだとする説がある。

林彪事件が起きた当時、中国とソ連の関係は非常に悪化していた。

毛沢東はソ連との関係悪化により、アメリカへの接近を模索していたのだ。

同じ共産圏のソ連よりもアメリカを選ぶほど険悪な状況になっていたのだ。

そのような状況なのに林彪はソ連に逃げようとした。さらに逃亡に使われた飛行機の中にはソ連との通信に使う無線機などが搭載されていたという。しかもソ連は林彪の逃亡を予め知っていたとの証言もあるのだ。

つまり林彪にはソ連との独自のパイプがあったと見るべきなのだ。

林彪は病気療養のためにモスクワに数年滞在していた過去がある。ソ連のスパイになったとすればこの時期だろう。

毛沢東が後継者に指名した後にソ連のスパイであることが発覚したのだとすれば、毛沢東との関係が悪化した理由も説明できるし、林彪がソ連に逃げようとした理由も説明できる。