中国史ミステリー:毛沢東暗殺未遂と林彪事件の謎

林彪事件

1971年9月13日、旧ソ連に向かう航空機がモンゴル領内で墜落する事件が発生した。

その航空機には共産党の超大物・林彪(りんぴょう)そして林彪の妻、長男が搭乗していた。

これが中国共産党政権成立以来最大の歴史ミステリーと呼ばれる林彪事件である。

林彪とは何者か

林彪は日中戦争や国共内戦で活躍した軍人である。

中華人民共和国成立後には建国の功労者として中国共産党の要職を歴任した。

1966年には中国共産党副主席に就任している。

林彪と毛沢東

林彪は毛沢東の親密な戦友と言われるほどの人物であり、1969年の第9回共産党大会では毛沢東の後継者として「中国共産党章程」に明示された。

国家主席後継者の氏名を中国共産党章程に明記した例は他にない。林彪はそれほどまで毛沢東に信頼されていたのだ。